ブログ記事のリライトとは?効果的な方法と4つの注意点
ブログ記事のリライトとは、既存のブログ記事の内容を新たに書き換えることです。
ブログ記事のリライトをうまく行うことができれば、SEO効果が得られ、検索流入の増加が期待できます。
ブログを運営している方にとって、検索流入の増加は重要です。しかし、結果が伴わずに困っている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ブログ記事をリライトする方法や注意点について、具体的に解説していきます。
- ブログ記事のリライトとは
- ブログをリライトするタイミング
- ブログ記事のリライト手順
- ブログのリライトで期待できるSEO効果
- ブログをリライトする際の4つの注意点
- まとめ:ユーザーの検索意図を考慮してブログをリライトしよう
ブログ記事のリライトとは
ブログ記事のリライトとは、既存のブログをより良いコンテンツにするために修正する作業のことです。
具体的には、検索するユーザーの意図を考慮してブログ記事の文章や画像を編集する作業を指します。
最初から良いコンテンツを公開していれば、リライトする必要はないと思われるかもしれませんが、記事を公開した当時と現在では求められる情報が違う可能性があります。
また、記事を公開した当時と現在では検索エンジンのアルゴリズムが異なっている場合もあり、現在では適切でない記事構成になっている可能性もあります。
そのため、検索からの流入を維持拡大するためには、SEOを踏まえたブログ記事のリライトは必要不可欠な技術となります。
ブログをリライトするタイミング
ブログ記事のリライトは、記事公開後、検索エンジンからの評価が安定したタイミングで、その検索順位によって実施の可否を判断しましょう。
ただし、ブログ記事が検索エンジンに評価されて検索順位が安定するまでに、どの程度の期間が必要なのかは明確になっていません。
そのため、自分で一定の期間を区切り、記事の検索順位を確認する必要があります。
大体、1ヶ月~3ヶ月程度で検索順位が安定してくる傾向があるので、最低でも1ヶ月以上は検索エンジンからの評価を待つようにしましょう。
ただ、記事のジャンルや狙っているキーワードによっては、検索順位が安定するまでに半年程度要することもあります。
そのため、検索順位計測ツールを使用し、自分のブログ記事の検索順位を継続的に確認できる状態にしておくのがお勧めです。
以下は無料で使えるお勧めの検索順位計測ツールですので、ぜひご活用ください。
ブログ記事のリライト手順
ここからは、ブログ記事をリライトする方法について、以下の8つの手順に沿って解説していきます。
- リライトするブログ記事を選ぶ
- リライトする記事の現状を確認する
- 検索意図を再確認する
- 検索意図に沿ってリライトする
- SEOを意識してHTMLを記述する
- 最新の日付に更新する
- Googleにインデックス登録をリクエストする
- リライトの結果を考察する
リライトするブログ記事を選ぶ
ブログ記事のリライトは、公開済みの全ての記事を対象にしてしまうと効率が悪くなります。
検索需要がない記事を何度リライトしても、労力に見合った成果は期待できないため、リライトの効果が見込めそうな記事を選ぶことが大切です。
リライトする記事を選ぶときのポイントは、以下の4つです。
- 検索順位が4~50位の記事
- 公開してから1ヶ月以上経っている記事
- 検索順位は高いがクリック率は低い記事
- 古い情報が含まれている記事
それぞれのポイントについて解説していきます。
検索順位が4~50位の記事
検索順位が4~50位の記事は、リライトにより上位の検索順位に入る可能性があります。
一方、50位以下の記事は検索エンジンに評価されていない可能性が高く、多少のリライトで評価が上がる見込みは薄いため、新しい記事を書き直す方が効率的です。
尚、キーワードごとの表示順位は、Googleサーチコンソールで確認できます。
Googleサーチコンソールのトップページから「検索パフォーマンス」、「平均掲載順位」の順にクリックし、画面下部の「クエリ」タブを選択すると、キーワードごとの掲載順位を確認することができます。
また、「ページ」タブをクリックすると、指定したキーワードからアクセスされている記事を特定できます。
公開してから1ヶ月以上経っている記事
公開したブログ記事に対し、検索エンジンからの評価が安定するまでには、ある程度の時間を要します。
そのため、ブログ記事を公開してすぐ記事をリライトするのは避けるべきです。
ブログ記事公開後、検索エンジンからの評価が定まり検索順位が安定してから、その順位を見てリライトすべきかを判断しましょう。
尚、上記「ブログをリライトするタイミング」の項目でも述べましたが、実際、検索エンジンに評価されて検索順位が安定するまでにどの程度の時間がかかるかは明確になっていません。
ただし、大体1ヶ月~3ヶ月程度で検索順位が安定してくる傾向はあるので、最低でも1ヶ月以上は検索エンジンからの評価を待つようにしましょう。
検索順位は高いがクリック率は低い記事
クリック率(CTR)とは、検索画面に表示された回数に対する、クリックされた回数の割合を指します。
ブログ記事のクリック率が、その記事の検索順位に対するクリック率の平均を下回っている場合は、リライトする必要があると考えられます。
以下は、各検索順位に対する平均クリック率をまとめた表ですので参考にしてください。
検索順位 | 平均クリック率 |
---|---|
1位 | 13.94% |
2位 | 7.52% |
3位 | 4.68% |
4位 | 3.91% |
5位 | 2.98% |
6位 | 2.42% |
7位 | 2.06% |
8位 | 1.78% |
9位 | 1.46% |
10位 | 1.32% |
<参照:CTR Research Study: The Largest Ever for SEO>
尚、クリック数はGoogleサーチコンソールで確認することができます。
Googleサーチコンソールのトップページから「検索パフォーマンス」、「平均掲載順位」の順にクリックし、画面下部の「クエリ」タブを選択することで、キーワードごとに表示されます。
古い情報が含まれている記事
Googleの検索エンジンから評価されるためには、検索ユーザーに役立つ、質の高い品質のコンテンツを作成する必要があります。
ブログ記事に古い情報が含まれている場合、そのコンテンツでは検索ユーザーの悩みを解決することができません。
検索ユーザーを満足させることができないブログ記事は、評価されるべき質の高いコンテンツであるとはいえず、SEO的にも悪影響を与えると考えられるので、早めにリライトするようにしましょう。
また、定期的に確認を行うことで、過去に公開した記事の情報更新を忘れないよう気を付けましょう。
リライトする記事の現状を確認する
リライトする記事を選んだら、リライト前後での比較を可能にするため、事前に以下の3点を確認しておきましょう。
- 検索順位
- クリック数
- 検索流入
また、これらはそれぞれ以下の方法で確認できます。
検索順位の確認
検索順位はGoogleサーチコンソールで調べられます。
左のサイドバー>検索パフォーマンス>ページ タブ>エクスポートの手順で、その時期の平均掲載順位データを取得できます。
尚、GRCなどの外部ツールでも検索順位のデータを取得することができます。
クリック数の確認
クリック数もGoogleサーチコンソールで調べられます。
上記の平均掲載順位をエクスポートすると、併せてデータを取得することができます。
検索流入の確認
左のサイドバー>行動>サイトコンテンツ>ランディングページ>対象ページのURLを入力の手順で、そのページの流入数を確認できます。
指定期間は直近1ヶ月など、リライト前後を比較しやすい区切り方にしましょう。
検索意図を再確認する
ブログ記事が検索エンジンに評価されるためには、その記事が検索ユーザーの問題解決に役立たなくてはなりません。
そのため、新たに記事を書くとき、リライトするとき共に、ユーザーがそのキーワードで検索をした意図をしっかりと考えることが非常に大切です。
よって、ブログ記事をリライトする際は、記事公開時と現在で検索ユーザーが求めていることにギャップがないか確認することを意識しましょう。
また、検索意図を再確認することで、記事公開時には見落としていたユーザーの検索意図に気付ける可能性もあり、より質の高い記事作成に繋がることが期待できます。
ここからは、検索意図を再確認するときの具体的な手段として、以下の項目の紹介をしていきます。
- メインキーワードで上位表示の記事を確認
- サジェストキーワードを確認
- 関連キーワードを確認
尚、検索意図を確認するときは、検索結果を中立にするため、シークレットモードで検索するなどパーソナライズド検索は無効化した状態で確認しましょう。
メインキーワードで上位表示の記事を確認
まずはメインキーワードで検索結果を確認し、現在上位表示されている競合記事と自身の記事を比較してみましょう。
現時点で上位表示されている記事は、ユーザーの検索意図を満たし、検索エンジンからも高い評価を得ている記事です。
そのため、自分の記事と比較し、その競合記事がなぜ上位表示されているのかを確認することで、自分の記事に不足している情報を把握することができます。
尚、競合記事と比較する際は、少なくとも上位3~5位までのページ、可能であれば10位までのページを確認するのが望ましいでしょう。
上位の競合記事と比較するうえで、特に注目したいポイントは以下の3点です。
- タイトル
- 導入文
- 見出し
本文まで全てを読んでいると、競合記事との比較に膨大な時間を費やすことになり、効率的であるとはいえません。
しかし、上記3点のポイントを押さえて確認することで、必要以上の時間をかけずにページ内容をある程度把握することができます。
また、本文まで全て読むことで、競合記事との類似性が高くなりすぎてしまう可能性があります。
重複コンテンツとみなされるとSEO的にも悪影響があるため、大まかな流れや構成を参考程度で確認するためにも、上記の3つのポイントを確認するのが良いでしょう。
サジェストキーワードを確認
サジェストキーワードとは、検索窓に語句を入力した際に予測表示される、検索候補のキーワードのことです。
サジェストキーワードは検索窓に入力した語句と関連性が高く、現時点でよく検索されているキーワードです。
現時点でよく検索されているキーワードであることから、検索意図が過去と現在で変化している場合、その変化に気付くきっかけになる可能性が高いです。
関連キーワードを確認
関連キーワードは、検索結果に表示されたどこかのページを訪れたユーザーが、求める情報がなかったなどの理由で離脱した後に、再度検索し直したキーワードです。
関連キーワードではユーザーの検索意図がより具体的にあらわれることから、検索意図の把握に役立ちます。
検索意図に沿ってリライトする
検索意図が過去と現在でどう変化したのか、上位表示の競合記事と自分の記事の違いは何かを整理したら、より高い品質の記事にリライトしましょう。
現在の記事に不足している要素や独自性のある要素を追加したり、古くなった情報を最新の情報に更新したりすることで、検索ユーザーの検索意図により近づき、Googleから高い評価を得ることが期待できます。
ここで注意しなければならないのが、上位記事の文章や構成をそのまま使用しないことです。
酷似したコンテンツはSEO的にも評価されないため、リライト前より検索順位が下がる可能性もあります。
以下の4点は、ブログ記事のテーマによらず、リライトをする際に意識すべきポイントですのでチェックしておきましょう。
- 情報が最新であるか
- 検索意図に沿っているか
- 検索ユーザーが理解しやすいか
- 記事に独自性があるか
SEOを意識してHTMLを記述する
ブログ記事の中身と共に、記事の構造についても確認しましょう。
ブログ記事のSEO対策として押さえておきたいポイントは以下の4点です。
- メインキーワードがタイトル(titleタグ)に含まれているか
- メインキーワードがdiscriptionに含まれているか
- キーワードが見出し(hタグ)に含まれているか
- 関連記事との内部リンクを設置できているか
これらはSEO対策として大切なことですので、記事をリライトするときのみでなく、新規の記事を公開する際にもチェックしておきましょう。
最新の日付に更新する
ブログ記事をリライトしたら、記事の日付を必ず更新日の日付に変更しましょう。
ブログ記事の更新日が古い日付の場合、記事に含まれる情報の信頼性が低くなります。
そのため、検索ユーザーや検索エンジンに対して、記事の情報が最新であること、定期的にメンテナンスが行われていることを発信することが、非常に大切です。
Googleにインデックス登録をリクエストする
記事をリライトして更新したら、Googleのクローラーが巡回してくれるよう、インデックス登録をリクエストをしましょう。
記事をリライトしても、クロールしている検索エンジンにページを見つけてもらえなければ、更新した内容はGoogleの評価に反映されません。
クローラーは定期的にWebサイトに訪れるため、何もしなくてもインデックス登録されますが、時間がかかります。
そのため、リライトしたことによるSEO効果を少しでも早く得られるよう、Googleサーチコンソールでインデックス登録のリクエストを行いましょう。
インデックス登録のリクエスト方法は以下の通りです。
尚、インデックス登録のリクエストをしても、リライトした記事がインデックス登録されるには時間がかかることもあります。
数日~数週間かかることもあるため、様子を見ながら待ちましょう。
リライトの結果を考察する
ブログ記事をリライトしたら、忘れずに結果の考察も行いましょう。
「リライトする記事の現状を確認する」の項目でも紹介した、「検索順位」、「クリック数」、「検索流入」は、リライト後の記事でも確認し、リライト前後での比較をしてみましょう。
ブログのリライトで期待できるSEO効果
ブログ記事のリライトで、検索ユーザーの意図を考慮したより高い品質の記事を作成することができれば、以下のようなSEO効果が期待できます。
- 検索順位の向上
- アクセス数の向上
- 成約率の向上
ただし、ユーザーの検索意図を考慮していないリライトは、検索エンジンからの評価向上に繋がらないどころか、逆効果になる場合があるので注意しましょう。
ブログをリライトする際の4つの注意点
ここまで、リライトの手順を一通り説明してきましたが、間違った認識で記事のリライトを行うと、検索エンジンからのサイト評価が低下することがあります。
ここからは、以下のポイントを注意点として紹介していきます。
- 初期はリライトよりコンテンツの充実を優先する
- 検索順位が50位以下の記事は後回しにする
- URLは変更しない
- 検索意図と異なる内容を追加しない
初期はリライトよりコンテンツの充実を優先する
ブログを開設したばかりのときは、リライトを行う前にコンテンツの充実に注力したほうが良いでしょう。
その理由としては、以下の2点が挙げられます。
- 充実したコンテンツが評価されるから
- 記事公開直後には評価が安定しないから
1つ目の理由は、Googleの検索エンジンは充実したコンテンツを評価するからです。
そのため、記事数が少なすぎるブログは、コンテンツが充実していないという点で高い評価を得られなくなってしまいます。
2つ目の理由は、記事公開直後には評価が安定しないからです。
ブログ記事を公開してから検索順位が安定するまでには最低でも1ヶ月は必要であるため、早い段階でのリライトでは、どう評価されるかわからないコンテンツを修正することになります。
そのため、リライトの方向性を考えることが難しくなります。
また、リライトした後も、修正した部分がGoogleからの評価にどう影響したのかを確認することが難しくなってしまいます。
検索順位が50位以下の記事は後回しにする
検索順位が50位以下の記事は、記事内にユーザーが求める情報が盛り込まれていない可能性が高く、多少のリライトでは検索順位の向上にあまり効果はありません。
一方、検索順位が4~50位の記事は、ユーザーが求める情報が多く含まれている可能性が高くリライトにより上位の検索順位に入りやすいため、こちらを優先的にリライトしましょう。
URLは変更しない
ブログ記事をリライトする際、元の記事を非公開にしてサーバーに残し、リライト後の記事を新規記事として公開することは避けましょう。
URLが変更されると、リライト後の記事は元の記事が受けていたGoogleからの評価を引き継ぐことができません。
万が一、URLを変更しなければならなくなった場合は、元のURLから新しいURLへの301リダイレクトを設定するなど、適切に処理しましょう。
検索意図と異なる内容を追加しない
記事をリライトする際は、ユーザーの検索意図から逸れた内容を追記しても成果は得られません。
リライトにより検索意図と異なる内容を追記し、検索ユーザーが求めている情報が分かりにくくなってしまった場合、リライト前よりも質の低いコンテンツだと評価される可能性は高くなります。
そのため、実際にGoogleで検索した結果から検索意図を把握したうえで、ユーザーに役立つことは何かを意識し、Google、ユーザーの両方から評価されるコンテンツの作成を心掛けましょう。
まとめ:ユーザーの検索意図を考慮してブログをリライトしよう
本記事では、ブログ記事をリライトする際の効果的な方法や注意点について、解説してきました。
検索ユーザーにとって有益なコンテンツになるように意識してリライトすることで、SEO効果も高まり、検索エンジンからの評価に繋がります。
検索エンジンからの評価が高まり検索順位が向上すれば、申込や問合せといったコンバージョンの最適化にもつながり、最終的にWebマーケティングの成功やビジネス成長も期待できるでしょう。
本記事で紹介したことが、みなさんの効果的なブログ記事のリライトに少しでも役立てば幸いです。